
税理士の柏嵜です。東京都大田区で開業しています。
2020年に個人事業主・フリーランスから法人成りしたんだけど、持続化給付金って受けられるのかなぁ…って思っていませんか?
2020年に法人成りしても、持続化給付金を受けられる可能性があります!
この記事を読むと次のことが、わかります。
この記事を読むと、持続化給付金の法人成り特例を申請することが出来ますよ。
そもそも法人成りとは?ー持続化給付金の法人成り特例ー
そもそも法人成りとは、個人事業主・フリーランスでやっていた事業を、会社を設立して、そのまま事業を続けることです。
例えば、プログラマー(フリーランス)→プログラマー(会社)ってことです。
プログラマー(フリーランス)→パン屋(会社)っていうのは、法人成りとは言いません。
法人成りとは、個人事業主・フリーランスの時にやっていた事業で、会社にして事業を続けることなのです。
持続化給付金の法人成り特例とは誰が対象なの?
持続化給付金の法人成り特例は、2019年に個人事業主・フリーランスだった人が、2020年に会社を設立した場合に受けられる特例です。
持続化給付金は、2019年の売上と2020年の売上の比較を要件とします。
2019年で個人事業主・フリーランスの場合は、2020年に比較する月がないから法人成り特例があります。
法人成り特例は、2019年は個人事業主・フリーランスの売上で、2020年は会社の売上で比較しても良いですよって言うことなのです。
持続化給付金の法人成り特例は、開業した日で給付金額が変わる!
法人成り特例は、設立の日で持続化給付金の金額が変わります。
- 2020年4月1日までに設立→最高200万円
- 2020年4月2日以降に設立→最高100万円
会社の設立日は、履歴事項全部証明書で確認します。

会社の設立日によって、持続化給付金の金額が変わるので注意しましょう。
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法人成り特例の売上がどうなったら申請できるの?
法人成り特例は、2020年の会社の売上が、個人事業主・フリーランスの時の2019年の同じ月の売上よりも50%以上減少していれば対象となります。
例えば、2019年まで個人事業主・フリーランスで、2020年に会社を設立したとします。

2020年の会社の売上が、2019年の個人事業主・フリーランスの時の同じ月の売上と比較して、50%以上減少していれば対象です。
持続化給付金の法人成り特例の計算方法
持続化給付金の法人成り特例の計算式と具体的計算例は、次の通りです。
持続化給付金の法人成り特例の計算式
給付金額=AーB×12
給付金額:給付金額は、2020年4月1日までに会社設立は、最高200万円
給付金額は、2020年4月2日以降に会社設立は、最高100万円
A:2019年の会社にする前の個人事業主・フリーランスの時の年間売上
B:2020年と2019年の比較した時の2020年の売上
持続化給付金の法人成り特例の具体的計算例
持続化給付金の法人成り特例の具体的計算例を説明します。
例)2020年3月会社設立

給付金額=870万円ー30万円×12=510万円>200万円 ∴200万円
給付金額:2020年4月1日までに設立しているため、最大200万円
A:870万円
B:2019年の個人事業主・フリーランスの時売上70万円×50%=35万円>30万円
∴会社の2020年4月の売上が、2019年の個人事業主・フリーランスの時売上よりも50%以上減少しているため申請可能
あなたの会社に計算式を当てはめて、計算してみよう。
持続化給付金の法人成り特例を受けるには、なにが必要なの?
法人成り特例を受ける場合は、次のものが必要となります。
- 個人事業主・フリーランスだったときの確定申告書等
- 対象月の売上の分かる書類
- 通帳のコピー
- 法人設立届出書
- 個人事業開業・廃業届出書
- 履歴事項全部証明書
以下で、説明して行きたいと思います。
個人事業主・フリーランスだったときの確定申告書等
個人事業主・フリーランスだったときの確定申告書等は、次の2つに分かれます。
- 2019年の確定申告が青色申告だった場合
2019年の確定申告書第一表と青色申告決算書(損益計算書と月別売上金額及び仕入金額の部分)

- 2019年の確定申告が白色申告だった場合
2019年の確定申告書第一表の控えが必要となります。
売上が減少している月の売上がわかる書類
持続化給付金の法人成り特例は、2019年と2020年の同じ月の売上を比較して、申請できるかどうか判断します。
2019年の売上は、確定申告書で判断をしますが、2020年の売上は売上帳を添付することになります。
売上帳については、次のものが考えられます。

税理士にお願いしている場合は、次のものを出力してもらうと良いでしょう。
- 試算表
- 総勘定元帳の売上部分
あまり複雑に考えず、ハッキリわかるものを提出しましょう。
通帳のコピー
通帳のコピーは、次の6つが記入されている部分を添付します。
- 銀行名
- 支店番号
- 支店名
- 口座種別(当座預金?普通預金?)
- 口座番号
- 名義人(会社)
通帳の表面と通帳を開いた1・2ページ目を添付すると、だいたい該当するようです。
ネットバンク等通帳がない場合は、6つが記載されているところを写真で撮って添付しましょう。

6つが全部写っているか、しっかり確認しましょう。
法人設立届出書
法人設立届出書のポイントは、次の3つです。
- 法人設立届出書に収受印が押印されていること
- 法人設立届出書の中の設立形態の欄にある「個人企業を法人組織とした法人である場合」を選択していること
- 法人設立届出書の設立の形態の欄にある「整理番号」に個人事業主・フリーランスだったときの番号を記入していること

以下で、気になった部分を説明したいと思います。
法人設立届出書に収受印が押印されていること
税務署に法人設立届出書を紙で提出した場合は、左上のところに印が押してあります。
収受印のイメージです。(家賃支援給付金のところからもってきました。背景は気にしないでください。)

設立届出書に収受印が押印されていることとありますが、電子申告の場合は、収受印はありません。
電子申告の場合は、設立届出書を提出した時の受信通知が、収受印の代わりになります。
法人設立届出書の中の設立形態の欄にある「個人企業を法人組織とした法人である場合」を選択していること
上の図の①のことですが、「個人企業を法人組織とした法人である場合」に〇があるかどうかを、確認して下さい。
法人設立届出書の設立の形態の欄にある「整理番号」に個人事業主・フリーランスだったときの番号を記入していること
整理番号とは、所得税の確定申告書の次のところに書いてある番号です。

法人設立届出書を良く確認してみましょう。
個人事業開業・廃業届出書
個人事業開業・廃業届出書のポイントは、次の2つです。
- 個人事業開業・廃業届出書に収受印が押印されていること
- 個人事業開業・廃業届出書に書かれている内容が、会社名と代表者名に一致していること
以下で、気になった部分を確認していきます。
個人事業開業・廃業届出書に収受印が押印されていること
これについては、上に書いてある設立届出書に収受印が押印されていることを確認して下さい。
個人事業開業・廃業届出書に書かれている内容が、会社名と代表者名に一致していること
次の①と➁がきちんと書いてあれば、大丈夫です。

履歴事項全部証明書
履歴事項全部証明書の中に、会社設立年月日の欄がありますので、そこを確認して下さい。

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持続化給付金の法人成り特例を申請しよう!まとめ
最後にもう1度確認しましょう。
55日記(815)
今日保育園に連れて行ったら、なぜか泣いて離れませんでした。
なぜだろう…?今までなかったのに。
66日記(42)
私のキーボードの音で起きてしまうみたいです。
そんなにうるさい?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。