「銀行からお金を借りるのは、お金が足りなくなったときでいい」と考えている社長って多いと思います。
会社に十分なお金があれば、わざわざ利息を払ってまで借りる必要はないと思うかもしれません。
でも、借りたお金は返さなければなりませんし、借金が増えることに抵抗を感じる社長もやっぱり多いんです。
じゃあ、銀行融資って、お金が足りなくなったときに受けるものなのでしょうか?
実は、銀行融資には、資金不足を補うこと以外にも役割があります。
今回は、銀行融資を受ける意味について、考えてみましょう。
銀行融資は、お金が足りないときに受けるもの?
銀行融資と聞くと、どんなイメージがありますか?
「売上が減って、お金が足りなくなったときに借りるもの」や「設備を買いたいけど、お金が足りないときに借りるもの」ってイメージを持っていませんか。
でも、銀行融資の役割は、それだけじゃないんです。
例えば、会社に1,000万円のお金があったとします。
毎月の支払いにも困っていませんし、今すぐ設備を購入する予定もありません。
このような状況で、銀行から500万円を借りる必要はあるのでしょうか?
たぶん、「ない」って思う社長が多いですよね。
借りれば利息がかかりますし、毎月の返済も必要になります。
そう考えると、借りない方がいいと思うかもしれません。
そうなんですけど、会社のお金って、今ある支払いに対応できれば、それで十分というわけではありませんよね。
これから売上が減るかもしれませんし、急な設備の修理や取引先への支払いが発生することだってあります。
将来、事業を拡大するために、お金が必要になる可能性もあります。
つまり、今、お金が足りていることと、将来もお金に困らないことは別なんです。
銀行融資を考えるときは、今のお金が足りているかどうかだけじゃなくて、これからの経営も考える必要があります。
銀行融資には、会社のお金を確保する役割がある
では、銀行融資を受けることには、どのような意味があるのでしょうか?
大きく分けると、次の3つがあります。
1.手元のお金を確保して、いざというときに備える
会社を経営していると、予定どおりに売上が入ってこなかったり、思いがけない支出が発生したりすることがあります。
そんなとき、手元に十分なお金があれば、落ち着いて対応しやすくなります。
反対に、手元のお金が少なければ、売上が少し減っただけでも、資金繰りが厳しくなるかもしれません。
そこで、会社にお金があるうちに融資を受け、手元資金を厚くしておくという考え方があります。
もちろん、借りたお金を使わなければ、利息の負担は発生します。
そのため、いくら借りるのか、利息や返済額はどのくらいなのか、自社の資金繰りに合っているのかを考える必要があります。
それでも、手元のお金に余裕があれば、急にお金が必要になっても対応しやすくなります。
2.設備投資や事業拡大のチャンスを逃さない
会社を成長させるためには、設備を購入したり、新しい事業を始めたりすることも必要になります。
例えば、新しい機械を導入すれば生産性が上がると分かっていても、購入資金をすべて会社のお金から出してしまうと、手元資金が大きく減ってしまうかもしれません。
その結果、毎月の支払いや、ほかの事業に使うお金が不足する可能性もあります。
このような場合に、設備投資のための融資を受けるという選択肢があります。
会社のお金をすべて使い切るのではなく、融資を活用することで、手元資金を残しながら投資できる場合があるのです。
ただし、設備投資によって利益が増えるのか、返済を続けられるのかといった点は、事前に検討する必要があります。
3.資金が必要になったときに備えて、銀行との関係を築く
銀行融資は、申し込めば必ず受けられるものではありません。
銀行は、会社の業績や財務状況、返済能力などを確認して、融資できるかどうかを判断します。
そのため、お金が足りなくなってから初めて銀行に相談しても、希望する金額を借りられるとは限りません。
一方、業績や資金繰りに余裕がある段階から銀行と取引し、会社の状況を知ってもらうことは、将来の資金調達を考えるうえで意味があります。
もちろん、日頃から取引していれば必ず融資を受けられるわけではありません。
それでも、決算書や試算表をもとに会社の状況を説明したり、今後の事業計画を伝えたりしておけば、銀行に自社を理解してもらう機会になります。
「今はお金に困っていないから、銀行に相談する必要はない」と考えるのではなく、将来のために銀行との関係を築いておくことも大切です。
だからといって、必ず融資を受ければいいわけではない
ここまで、銀行融資を受ける意味について説明してきました。
ただし、会社にお金があるなら、必ず融資を受けた方がいいというわけではありません。
融資を受ければ利息がかかりますし、借りたお金は返済しなければなりません。
借入金額が大きくなれば、毎月の返済負担も増えます。
そのため、融資を受けるかどうかは、自社の状況に合わせて考える必要があります。
例えば、今後の売上や利益の見通し、手元資金の金額、毎月の返済額などを確認してみましょう。
そのうえで、将来の資金繰りに不安があるのか、設備投資の予定があるのか、手元資金をどの程度確保しておきたいのかを考えます。
その結果、融資を受ける意味があると判断できれば、資金に余裕がある段階から銀行に相談してみるのも一つの方法です。
反対に、融資を受ける必要性が乏しく、利息や返済の負担に見合うメリットもないのであれば、無理に借りる必要はありません。
大切なのは、借金をするか、しないかだけで判断するのではなく、会社にとって何が必要なのかを考えることです。
銀行融資は何のために受ける?会社がお金を借りる3つの意味のまとめ
銀行融資というと、お金が足りなくなったときに利用するものだと思っている社長もいるかもしれません。
しかし、銀行融資には、手元資金を確保することや、設備投資・事業拡大に備えること、銀行との関係を築くことなど、さまざまな役割があります。
今、会社にお金があるからといって、将来も資金繰りに困らないとは限りません。
だからこそ、今の資金繰りだけでなく、これからの経営も考えながら、融資を受ける必要があるかどうかを検討してみましょう。
銀行融資は、お金が足りなくなったときに慌てて考えるだけでなく、会社の将来を考えるための選択肢の一つでもあるのです。
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