「今期は黒字になりそうだから、会社のお金は大丈夫だろう」と思っていませんか?
でも、ちょっと待ってください。
決算書では利益が出ていても、通帳のお金がどんどん減っているということはありませんか?
実は、黒字だからといって会社が倒産しないわけではないんです。
売上が伸びている会社でも、在庫をたくさん抱えている会社でも、借金をしていない会社でも、手元のお金が足りなくなれば倒産してしまう可能性があります。
これが「黒字倒産」です。
特に、業績が順調な会社ほど、資金繰りに気を配っておかないと、気づいたときにはお金が足りなくなっていることもあります。
では、黒字倒産はどんなときに起こるのでしょうか?
今回は、黒字倒産につながりやすい3つの原因と、その対策についてお話しします。
黒字倒産は、売上が急激に伸びた時に起こる
売上が伸びると利益も伸びて黒字になります。
そこで注意しなければいけないのが資金繰りなんです。
売上が増えると、普通は売掛金の金額も増えますよね。
売掛金や棚卸資産は、お金になる前の状態なんです。
お金になる前の状態なのに、仕入代金や外注費などの経費の支払いが先行すれば、お金がどんどん出ていって資金繰りが厳しくなります。
売上が急激に伸びると、それに伴って仕入代金や外注費などの支払いも増えていきます。一方で、売上代金が入金されるのは後になりますよね。
そのため、売上が伸びれば伸びるほど、入金されるまでに必要なお金も大きくなり、資金繰りが苦しくなることがあるんです。
そうなると、黒字倒産に近づいていってしまうんです。
なので、売上が伸びている時は先にお金を確保しておくことが重要です。
具体的には、増加運転資金として銀行から融資を受けて、融資を受けたお金で回していくということになります。
売上が伸びてからでは遅いので、急激に伸びる前にお金の対策ができるようにしていきましょう。
黒字倒産は、在庫が多い時に起こる
黒字倒産は、棚卸資産の金額が多い時に起こる可能性が高いです。
棚卸資産というのは、商品などを仕入れてまだ売っていない状態のものです。
つまり棚卸資産は、お金が形を変えて商品になっているだけなんです。
なので、それが売れなければ本当のお金にはなりません。
でも会計上は、仕入れてお金が出ていったとしても、売れていない分は資産として扱われ、経費にはなりません。
だからその分だけ利益が出て、黒字になってしまうんですね。
例えば、100万円分の商品を仕入れて、そのうち30万円分の商品が売れたとします。
この場合、売れた30万円分は売上原価として経費になりますが、残りの70万円分は在庫として残ります。
つまり、会計上は70万円分の仕入れが経費にならないため、利益はその分だけ多くなります。
でも、お金は仕入れたときに100万円出ていっているんですよね。
だけど、お金はもう100万円分出ていってしまっています。
売れていない70万円は、お金ではなく商品に形が変わっただけなんです。
それが売れなければお金にはならず、資金繰りが厳しくなります。
売れるかなと思って大きく仕入れたとしても、それが売れなければ失敗です。
失敗してしまえば、資金繰りが苦しくなるんですよね。
もし売れない在庫を抱えてしまったのであれば、早く売ることをおすすめします。
なかなか決断しづらいですが、今売れないものが後で売れるという確信はありません。
現金化できるうちに、早めに処分することをおすすめします。
黒字倒産は、無借金経営をしている時に起こる
黒字倒産は、無借金経営をしていると起こる可能性があります。
その理由は、無借金経営をしている会社は手持ちのお金が少ないことが多いからです。
なので、ちょっと大きな支払いが起きた時にお金が足りなくなってしまいます。
無借金経営をしている社長には「ピンチになったら借りればいい」と思っている方が多いんですが、それでは遅いんですよね。
まず、ピンチになったということ自体で、銀行はお金を貸しにくくなるんです。
ピンチということは、返済できない可能性があるかもしれないわけじゃないですか。
そういった会社にお金を貸すのは避けたい、ということがあります。
もう一点、銀行は借金をしていない会社にはあまり融資したくないということもあるんですよね。
なぜかというと、決算書では黒字だけれども、見えないどこかに問題を抱えているんじゃないかと疑っているからです。
無借金経営を目指すこと自体はいいんです。お金を十分に持ったうえで無借金経営になっているならいいんですが、お金が少ないのに借金が怖いという理由だけで無借金にしているのは、あまり良くないということなんですよね。
黒字倒産の原因とは?利益が出ても会社のお金がなくなる3つの理由まとめ
黒字倒産は、利益が出ているのにお金が足りなくなることで起こります。
特に起こりやすいのは、
・売上が急激に伸びた時
・在庫が多い時
・無借金経営をしている時
です。
どのケースにも共通しているのは、利益とお金の動きは別物だということです。
売上が伸びる前に増加運転資金を確保する、売れない在庫は早めに現金化する、無借金にこだわらず手元のお金を厚くしておく。
社長、黒字だからといって安心してはいけません。
利益が出ていることと、会社にお金があることは別の話です。
会社のお金が足りなくなってから慌てるのではなく、黒字のうちから資金繰りを確認して、必要なお金を確保しておきましょう。
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