平均課税で作家や漫画家の爆発的な利益が出たときの税金を減らそう!

平均課税って知っていますか?

作家や漫画家の方が使える、税金を減らす方法です。

もちろん、合法ですよ。

 

印税や原稿料があり、申告する年が前年や前々年よりも爆発的に多い場合は対象となる可能性があります。

過去に爆発的に利益が合った方も間に合うかもしれません。

 

今回は、作家や漫画家の平均課税について確認していきます。

目次

なぜ平均課税があるのか?

平均課税がある理由は、爆発的に利益がでると税金で不公平が起こるので、調整するためです。

どんな不公平かというと、いつも同じ収入の人よりも、爆発的に利益が出た人の方が、トータルすると税金が多い場合があります。

その不公平を調整するためのものなのです。

 

たとえば、Aさんは、毎年800万円、800万円、800万円の利益なので、税金が3年間で3,612,000円となります。

Bさんは、200万円、200万円、2,000万円の利益なので、税金が3年間で5,409,000円となります。 

 

3年間でAさんの利益は2,400万円(800万円+800万円+800万円)ですし、Bさんの利益も2,400万円(200万円+200万円+2,000万円)です。

でも、税金の金額は、AさんとBさんでは、大きく違ってきます。

 

これは、累進課税といって、利益が高くなると税金も増えることが理由となります。

Bさんは、2,000万円の利益のところで、大きく税金を払う必要があるのです。

これを調整するのが、平均課税となります。

 

ある野球選手がプロになるときに、契約金に多額の税金がかかるとかわいそうということで、できた制度みたいです。

※本当かどうかは、知りません

平均課税の対象者は?

平均課税を使えば、なんか税金減りそうかな?と思ったかたもいると思いますが、自分はどうなんだ?と思っていますよね。

平均課税の対象者は、次のとおりです。

・所得税の確定申告をする個人の方

・変動所得がある人

・臨時所得がある人

 

各項目について、確認していきます。

所得税の確定申告をする個人の方

平均課税は、個人の確定申告をする人が対象となります。

法人の方は、使うことができません。

 

変動所得がある方

変動所得ってなんだ?と思った方もいらっしゃるでしょうが、変動所得とは、次のようなものです。

事業所得や雑所得のうち

・漁獲やのりの採取による所得

・はまち、まだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝、真珠、真珠貝の養殖による所得

・印税や原稿料、作曲料などによる所得

などです。

 

今回は作家や漫画家の方を対象としているので、印税や原稿料の所得が該当します。

臨時所得がある方

臨時所得は、作家や漫画家の方には、あまり関係ないかもしれないので、サラッといきます。

臨時所得は、数年分の収入が一括して支払われる性格の所得で、事業所得・不動産所得・雑所得のうち、次のようなもの

・プロ野球選手やプロサッカー選手などの契約金

・土地や建物の不動産などで更新料や権利金など

となります。

 

この要件に該当すれば、平均課税の対象者となります。

平均課税の要件は?

平均課税の対象者がわかったところで、自分のことじゃない?と思ったかもしれません。

申し訳ないのですが、平均課税には、さらに要件があります。

平均課税は、作家や漫画家というだけではダメなんです。

 

平均課税の要件は、申告する年の変動所得の金額が、総所得金額の20%以上であることです。

さらに、変動所得が前年と前々年ある場合は、申告する年の変動所得の金額が、前年と前々年の変動所得の金額の合計の50%を超えていることが要件となります。

変動所得が、前年と前々年にない場合は、総所得金額の20%以上が要件です。

 

ちょっとややこしいので、2024年分を申告するとして、考えてみましょう。

・2024年分の前年(2023年)と前々年(2022年)に変動所得がない⇒変動所得が総所得金額の20%以上

・2024年分の前年(2023年)と前々年(2022年)に変動所得がある

2024年の変動所得の金額>(前年(2023年)+前々年(2022年)に変動所得の金額)×50%

変動所得が総所得金額の20%以上

となります。

 

対象者に該当して、要件に該当すると、平均課税が適用できます。

平均課税を適用するとどのくらい税金が減るのか?

皆さんが興味がある平均課税で、どのくらい税金が減るのかですが、結論としては、通常計算するよりも半分くらいになります。

 

平均課税でどのくらい税金が減るのかを、確認していきます。

上で出てきたBさんで計算してみます。

Bさんの利益が2,000万円です。

・平均課税を適用しない場合

・平均課税を適用した場合

※超ざっくりな計算で、控除などは無視しています。

 

平均課税を適用しない場合

平均課税を適用しない場合は、通常の所得税の金額は5,204,000円となります。

 

計算式は、興味のある方だけみてください。

2,000万円×40%△2,796,000円=5,204,000円

平均課税を適用する場合

平均課税を適用する場合は、2,420,500円となります。

 

計算式は、興味のある方だけ見てください。

・2,000万円△(200万円+200万円)×50%=1800万円

・2,000万円>1,800万円

2,000万円△1,800万円×80%=560万円

・2,000万円△560万円=1,440万円

・560万円×20%△427,500円=692,500円

・692,500円÷560万円=0.12

・1,440万円×0.12=1,728,000円

・692,500円+1,728,000円=2,420,500円

 

平均課税を適用するとしないでは、かなりちがう

まとめると、

・平均課税を適用しない⇒5,204,000円

・平均課税を適用する⇒2,420,500円

となり、半分くらいになります。

 

平均課税を適用できる方は、適用したほうがかなり税金を減らすことができますね。

平均課税を今からでも使ってみよう

あれっ、もしかして自分は対象になっていたけどやっていなかった?と思った方は、まだ遅くはありません。

確定申告で平均課税を適用していなくても、5年間はさかのぼって適用することができます。

 

過去の確定申告書をみて、該当する場合は、チャレンジしてみてください。

もし、ちょっとわからないなって思ったら、お近くの税理士に確認してみましょう。

 

平均課税の添付書類は?

平均課税には、確定申告書の他に専用の計算用紙があります。

変動所得・臨時所得の平均課税の計算書というものです。

 

こちらに記載して、確定申告書といっしょに提出する必要があります。

平均課税で漫画家や作家の爆発的な利益が出たときの税金を減らそう!のまとめ

知らなかったという方も、いらっしゃると思います。

平均課税を適用すれば、税金が半分くらいになります。

適用を考えているけど、やり方がわからない方は、お近くの税理士に相談しましょう。

 

編集後記(1977)

昨日は、月次処理、メール対応などを行いました。

アイスのMOWを食べましたが、今日は牧場しぼりを食べる予定です。

食べ比べって楽しいですね。

 

55日記(2307)

久しぶりに胴上げなんかをして、遊びました。

「こうして、こうして、こんなふうに」と指示も的確で成長を感じられました。

 

66日記(1534)

順番に遊んでいたのに、足にしがみついて、自分の番に無理やりしようとします。

それはそれで、かわいいんですけどね。

「順番だからちょっと待って」というと、泣いていました。

 

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