「銀行融資は、利益から返済する」がすべてではない!

「銀行融資は、利益から返済」という話は、よく聞くと思います。

でも、すべての銀行融資が、利益から返済ということもありません。

 

銀行融資と返済の関係は、

・設備資金、長期運転資金⇒当期純利益+減価償却費

・つなぎ資金⇒後日まとまって入金するお金

・賞与資金、納税資金⇒短期間で入金するお金

・短期継続融資⇒なし

となります。

 

この記事を読んで、「銀行融資は、利益から返済する」が、全てではないことを確認しましょう。

目次

「銀行融資は、利益から返済する」が、すべてではない!

銀行融資は、利益から返済するのもですが、すべて利益から返済するものではありません。

それは、銀行融資の種類が関係しています。

 

銀行融資の内容が変われば、返済原資も変わって来ます。

返済原資というのは、返済するために、どこからお金を準備するかということです。

 

銀行融資の種類と返済原資の関係は、次のようになります。

・設備資金、長期運転資金⇒当期純利益+減価償却費

・つなぎ資金⇒後日まとまって入金するお金

・賞与資金、納税資金⇒短期間で入金するお金

・短期継続融資⇒なし

 

各項目について、確認していきます。

設備資金、長期運転資金

設備資金、長期運転資金は、事業を行って利益を出し、そこから銀行融資を返済していきます。

つまり、当期純利益+減価償却費(簡易キャッシュフロー)から、返済することになります。

 

融資種類というと、いつもの融資という感じです。

1度大きい金額を借りて、毎月ちょっとずつ返済していくスタイルです。

 

設備資金は、融資を受けたら設備を購入するため、お金が手元に残りません。

そのため、設備投資して簡易キャッシュフローから融資を返済することになります。

 

長期運転資金は、使い道もはっきりせず近々返済原資となる入金予定があるわけではないですので、簡易キャッシュフローから返済します。

 

例えば、当期純利益が500万円で減価償却費が300万円のときは、自由に使えるお金は800万円となります。

この800万円が、返済原資となるのです。

 

銀行は、簡易キャッシュフローが800万円のため、800万円以内なら返済できるとして、銀行融資をします。

設備資金や長期運転資金の銀行融資を受けたら、数年にかけて返済していくことになります。

 

設備資金や長期運転資金は、いつもの融資で毎月の返済となるのです。

つなぎ資金

つなぎ資金の返済原資は、後日まとまって入金するお金となり、売上などが後でまとまって入金するときが、返済日となります。

つなぎ資金を使うタイミングは、先行してお金が出ていき、あとで入金することになる場合です。

 

例えば、建設業などが、よくあります。

大きい工事を受注して、材料費や外注費が先行して出ていき、工事が完成したときに入金する場合に、つなぎ資金を使います。

 

もちろん、手元にお金があればいいのですが、手元のお金を使ってしまうと、他の工事を受けたときに運転資金がなくなってしまいます。

そこで、つなぎ資金が必要となるのです。

 

例えば、建設業である工事を受けて、材料費が300万円で外注費が400万円かかるとします。

材料費や外注費を先に払って、完成したあとで入金すると、一時的にお金が不足することになります。

 

後で工事代金が入金するタイミングを期限として、銀行融資を受けます。

この場合の返済原資は、入金するお金となり、入金したら返済を行います。

賞与資金、納税資金

賞与資金や納税資金は、本当であれば、会社でお金を貯めて支払うべきものです。

でも、資金繰りに厳しい場合は、銀行融資を受けて賞与を出したり、納税をしたりした後でお金を貯めて返済にあてます。

 

短期というのは、6か月くらいのことを言います。

例えば、7月と12月に賞与を出すとして、本来なら1月~6月、7月~12月でお金を貯めなければいけません。

 

その賞与の資金について、銀行融資を受けて、賞与を先に払い、その後お金を貯めて返済していきます。

例えば、7月の賞与を支払うとして、7月に払う賞与は銀行融資で、お金を用意します。

 

そのあと賞与で支払った分を、7月から12月までで、返済していきます。

12月の賞与も同じように、12月に融資を受けて、1月~6月で返済していく流れとなります。

 

賞与資金や納税資金は、短期にお金を借りるので、短期に入金した金額が返済原資となります。

短期継続融資

短期継続融資は、運転資金となります。

運転資金には計算方法があり、運転資金=(売掛金+受取手形+)△(買掛金+支払手形)となります。

 

この算式の意味は、(売掛金+受取手形)の部分が、後で入金するお金となり、(買掛金+支払手形)が先に支払うお金となります。

差額が、足りない部分を表していて、この差額部分について銀行融資を受けます。

 

短期継続融資は、返済原資はありません。

それは、基本的には返済しないからです。

 

返済しない銀行融資というのは変ですが、銀行融資を受けた6か月か1年後に更新をするのです。

更新をして、次の期限が来たら、また更新となります。

 

最近では、6か月か1年後に返済して、また銀行融資を受けるという流れになる場合もあるようですが、基本的には更新となります。

長期運転資金を受けると、毎月返済が発生し、お金が減ってしまいますが、短期継続融資なら、お金が減ることがありませんので、お金をずっと維持できるのです。

 

短期継続融資は、会社の業績が良くなり売上が増えると、売掛金や買掛金がふえますので、それに応じて短期継続融資を増やす交渉をすることもできます。

逆もあって、売上が減少すると、短期継続融資の金額を減らすことになる可能性もあります。

 

さらに、業績が悪化すると、更新しないということもあるのです。

短期継続融資は、借りっぱなしということですが、会社の状況に応じて、変化があります。

「銀行融資は、利益から返済する」がすべてではない!のまとめ

銀行融資には種類があり、返済原資にも種類があります。

返済原子のことも考えて、銀行融資を受けてみましょう。

 

編集後記(2221)

義母の誕生日会が、ありました。

同じ日が誕生日の娘のいとこも来る予定でしたが、体調不良で来なかったですね。

 

55日記(2551)

昨日は、良く食べる日でした。

成長期ですね。

 

66日記(1778)

切り替えがはやいのか、話がよくわからないのか。

まあ、性格なんでしかたないですね。

 

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