貸借対照表を見ると、だいたいの生活費はわかる
損益計算書を見ると、だいたいの生活費の上限がわかる
貸借対照表を見ると、個人事業主の生活費ってわかるのか?と疑問に思っていませんか。
貸借対照表を見ると、どのくらい事業用のお金が生活費に流れて行ったかがわかります。
損益計算書を見ると、どのくらい生活費に使えるのかがわかります。
この記事を読んで、過去の貸借対照表や損益計算書を確認してみましょう。
貸借対照表を見て、個人事業主の生活費ってわかるの?
貸借対照表を見て、個人事業主の生活費がどのくらいかかっているのかは、正確にはわかりません。
でも、だいたいはわかります。
なぜなら、事業主貸勘定や事業主借が個人的な支出や入金のときに使う勘定科目だからです。
事業主貸勘定や事業主借勘定を見れば、だいたいどのくらい生活費に使っているのかはわかります。
でも、事業主貸勘定や事業主借勘定がを見ても
- 事業の他に収入がある場合
- 家族に収入がある場合
事業のみで生活していない場合は、把握できません。
事業主貸勘定と事業主借勘定がどんなときに使うのかを説明していきます。
事業主貸勘定は、どんなときに使うの?
事業主貸勘定は、事業で経費にならない支払をしたときなど、次のようなときに使います。
- 事業で使っている通帳から生活費をおろした
- 事業で使っている通帳から生命保険を払った
などです。
事業主貸勘定の金額がある程度の生活費を教えてくれます。
でも、事業主勘定は、事業で使っている通帳から生活費をおろしたところまでしかわかりません。
その後、生活費として使ったのか、貯金をしたのかはわからないので、だいたいの生活費しかわからないのです。
事業主貸勘定は、生活費など個人的に使った金額を表します。
事業主貸勘定が少ないけど問題はあるの?
貸借対照表を確認して、事業主貸勘定が少ない場合は、問題があるかもしれません。
なぜなら、売上除外が疑われるかもしれません。
事業で得たお金で生活しないで、除外した売上で生活していると思われるかもしれないからです。
事業主貸勘定が極端に少なくなってしまった場合は、どこから生活費を出しているのかを説明できるようにしましょう。
事業の他に収入がある人は、事業主貸勘定は少なくなりますので問題はありません。
事業主借勘定は、どんなときに使うの?
事業主借勘定は、事業のお金が足りないときなどに、個人的なお金を事業に入金したときなどに使う勘定科目です。
例えば、
- 事業のお金が足りないので入金した
- 事業用の通帳に保険金が入金された
- 事業用の通帳に年金が入金された
などの場合です。
事業主借勘定が多い場合けど問題はあるの?
事業主借勘定が多い場合は、売上除外などが疑われるかもしれません。
なぜなら、事業主借勘定を使うのは、事業のお金が足りないので、入金した場合です。
売上のお金を事業の口座に入れてなくて、経費だけ計上すればお金は足りなくなります。
足りなくなったので、お金を入金するときに事業主借勘定を使うのです。
次に疑われるのが贈与です。
自分のお金が用意できないときは、人から借りると思います。
でも、借用書なしだったり、何年も返済しない場合は贈与と思われますので気をつけてください。
この事業主貸勘定と事業主借勘定を相殺した金額が、だいたいの生活費となります。
事業主貸勘定と事業主借勘定は、個人的に使った金額や個人的に入金した金額なので、だいたいの生活費がわかってしまいます。
損益計算書を見て、個人事業主の生活費ってわかるの?
損益計算書をみて、個人事業主の生活費がどのくらいなのかは、わかりません。
なぜなら、損益計算書は、1年間の利益を確認する書類だからです。
でも、どのくらいの生活レベルで生活できそうなのか?ということはわかると思います。
損益計算書は貸借対照表と違って、事業主貸勘定のような生活費に対応する勘定科目がありません。
でも、損益計算書は、1年間の利益が確認できます。
利益(所得)=お金ではありませんが、利益(所得)=生活することができる上限と考えることはできます。
例えば、利益が500万円の場合は、そこから税金や健康保険・年金などを引いた金額が、最大の生活費となります。
年間の生活費は、400万円くらいかな?って感じで分かってきます。
例えば、毎年赤字で申告している個人事業主の人がいるとします。
税理士として、まず最初に聞くのが
- どうやって生活していましたか?
です。
だいたいの人は、利益の中から生活費を出します。
利益がなく何年も赤字の場合は、
- 生活費を人から借りた
- 過去の貯金で生活している
- 配偶者の給料で生活している
という答えになるはずです。
これ以外の答えは、確定申告が正しくない場合があります。
損益計算書でわかることは、生活費ではなくて、どのくらいの金額を生活費に使えるかがわかるのです。
貸借対照表を見て、個人事業主の生活費ってわかるの?のまとめ
貸借対照表ってなんでつけなきゃいけないの?って聞かれることがあります。
貸借対照表は、生活費がどれくらいなのかを確認するためにあるのではありません。
貸借対照表の事業主貸勘定と事業主借勘定と事業の利益を総合的に見ています。
どのくらいが正しいと言うのはありませんので、正確に帳簿をつけて、お金の流れを説明できるようにしておくことが重要になります。
55日記(1173)
夜暑くて寝苦しいのでしょうか。
朝、機嫌が悪いことが多いです。
66日記(400)
私は寒がりなんですが、ちょうど良い温度と思っても汗をかいています。
体感温度が違いすぎて大変です。