インボイス制度は免税事業者などに経過措置がある!

この記事でわかること

インボイス制度の経過措置について

インボイス制度の経過措置で悩んでいませんか?

かしわざき
かしわざき

ベビースターのバスタオルを応募するために点数を集めている税理士の柏嵜です。

東京都大田区で開業しています。

この記事は、インボイス制度の経過措置についてざっくりと書いてあります。

この記事を読んで、インボイス制度の経過措置について、ざっくりと確認しましょう。

目次

インボイス制度は免税事業者などに経過措置がある!

インボイス制度には、免税事業者などに経過措置があります。

なぜなら、いきなりインボイス制度に移行できないからです。

インボイス制度の経過措置について、

  • インボイス制度の経過措置の内容
  • インボイス制度の経過措置の対象の事業者
  • インボイス制度の経過措置の必要書類

を確認していきたいと思います。

インボイス制度の経過措置の内容

インボイス制度の経過措置の内容は、免税事業者などとの取引で、消費税の納税が増えないようにする制度です。

なぜなら、免税事業者などと取引すると、経過措置の期間中は、払った金額の一部を消費税を払ったことと認めますよ、という制度だからです。

経過措置の内容は、表のとおりです。

対象の期間払った消費税と認められる金額
2023(令和5)年9月30日まで100%
2023(令和5)年10月1日から2026(令和8)年9月30日まで80%
2026(令和8)年10月1日から2029(令和11)年9月30日まで50%
2029(令和11)年10月1日以降0%(全額ダメ)

実際の数字を使って、次で確認してみたいと思います。

経過措置の内容を数字を使って確認

消費税は、もらった消費税とはらった消費税の差額を納税します。

免税事業者と取引すると払った消費税が認められないので、消費税の納税が増えるのです。

例:もらった消費税100万円、払った消費税50万円、払ったとみなした消費税50万円

※インボイス制度が始まると、免税事業者は消費税を請求できないので、払ったとみなした消費税と書きます。

100%80%50%0%
もらった消費税100万円100万円100万円100万円
払った(とみなした)消費税50万円40万円
(50万円×80%)
25万円
(50万円×50%)
0万円
差額(納付)50万円60万円75万円100万円

インボイス制度が始まれば、本来は0%で100万円納税なのですが、経過措置があるので60万円や75万円の納税となります。

 

インボイス制度の経過措置は、免税事業者などと取引しても、消費税の納税を減らす効果がある。

インボイス制度の経過措置の対象の事業者

免税事業者などと書いて来ましたが、インボイス制度の経過措置の対象の事業者は、

  • 免税事業者
  • インボイス制度に登録していない課税事業者

となります。

なぜなら、インボイス制度は登録しなきゃいけないからです。

そのため、免税事業者の他に消費税を払う課税事業者でも、インボイス制度に登録していないと、経過措置の対象となります。

表にまとめると、次のようになります。

 インボイス制度の登録経過措置消費税の申告義務
課税事業者登録するなしあり
課税事業者登録しないありあり
免税事業者登録できないありなし

 

インボイス制度は、免税事業者だけでなく、インボイス制度に登録していない課税事業者も対象となる。

インボイス制度の経過措置の必要書類

インボイス制度の経過措置は、2023年9月まで使っていた請求書を使っていれば、大丈夫です。

なぜなら、インボイス制度が始まる2023年10月以降は、請求書の仕組みが変わるからです。

そのため、インボイス制度のへの移行できなかった人などは、今まで使っていた請求書しか発行できません。

自分が免税事業者の場合は、取引先に提出する請求書が2023年9月まで使っているものをつかえば良いです。

取引先が免税事業者の場合は、取引先が送ってきた請求書が2023年9月まで使っているものであれば、経過措置を受けることができます。

2023年9月までの請求書は、区分記載請求書等といいます。

わかりやすく、2023年9月まで使っていた請求書と表現しています。

2023年10月からは、適格請求書等と言います。

区分記載請求書等を確認したい場合は、消費税の区分請求書等が10月から始まりますをご確認ください。

適格請求書等を確認したい場合は、適格請求書と区分記載請求書の違いー消費税のインボイス制度―をご確認ください。

インボイス制度は免税事業者などに経過措置がある!のまとめ

最後にもう1度確認しましょう。

インボイス制度は免税事業者などに経過措置がある!のまとめ
インボイス制度は免税事業者などに経過措置がある!のまとめ
  • インボイス制度の経過措置は、消費税を減らす効果がある
  • 経過措置の対象者は、免税事業者と登録していない課税事業者
  • 経過措置には、2023年9月まで使っていた請求書を使う

インボイス制度には経過措置がありますが、早めの対応が良いと思っています。

課税事情者になるのか?免税事業者になるのか?で大きく変わりますので、慎重に検討したいところです。

顧問税理士や知り合いの税理士に必ず相談しましょう。

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