銀行融資では、決算書を必ず確認します。
決算書でまず見るのは、貸借対照表の純資産の部で、債務超過になっていないかを確認します。
そして、貸借対照表の負債の部も確認して、どのくらいの借入金があるかを確認します。
この記事を読んで、銀行融資で決算書の貸借対照表のどこを見るのかを確認しましょう。
銀行融資では、決算書の貸借対照表の純資産を見る
銀行融資では、最初に決算書の貸借対照表の純資産を見ます。
その理由は、貸借対照表の純資産がマイナスになっている場合は、融資が難しくなるからです。
銀行としては融資したいので決算書を確認しますけど、純資産がマイナスの場合はちょっと難しくなります。
純資産がマイナスというのは、総資産△総負債で計算できます。
数字で書くと、総資産が1,000万円の時に総負債が2,000万円など、総資産よりも総負債が多い状態です。
これがなにを意味するのかというと、総資産を売り払っても、総負債を払いきれない状態ということです。
そのため、この状態に銀行が融資をしても、返済の可能性がないと思われてしまいます。
銀行融資では、貸借対照表の借入金を見る
銀行融資では、貸借対照表の借入金の規模を見ます。
その理由は、まだ融資できるかな?というところです。
銀行では、貸借対照表のなかの短期借入金と長期借入金を合計します。
そして、借入金の合計金額が、月商の何か月分かを確認します。
例えば、借入金の合計金額が5,000万で年間の売上が2億4,000万円だったとします。
2億4,000万円÷12=2,000万円となります。
そして、借入金の合計金額5,000万円÷2,000万円=2.5か月と出てきます。
この数字が多いと借りすぎとなり、少ないとちょうどいいと見られます。
業種にもよりますが、
なんか月? | いいかどうか? |
2か月以内 | 少ない、ちょうどいい |
2か月~4か月 | やや多い |
4か月以上 | 多い |
という目安になります。
あくまでも目安です。
不動産貸付業などは、土地や建物を銀行融資で購入しているため、数字が大きくなります。
不動産貸付業などは、借入金の合計が多くなりますので除きます。
このように貸借対照表の負債の部を確認していきます。
銀行融資では、決算書を実態に変更している
銀行融資では、決算書を実態に変更しています。
その理由は、提出された決算書では、本当の会社がわからないからです。
そのため、会社の本当の状態を確認するため、変更していくのです。
たとえば、総資産の中の売掛金に、もう倒産してしまって入金しない取引先があったとします。
この売掛金は、もう入金しないので、売掛金としては存在する意味がありません。
提出された決算書には書いてありますが、実態としてはないので、調整をしていきます。
そして、すべての内容を調整して、実態の貸借対照表を作成します。
その実態の貸借対照表で、債務超過かどうかを確認します。
実態の貸借対照表で債務超過となれば、銀行融資としてはマイナス材料になりますし、実態の貸借対照表でも問題がなければ、銀行融資はプラス材料となります。
銀行では、提出された決算書を、実態に直して確認しています。
銀行融資で決算書が債務超過となった場合は?
銀行融資で決算書が債務超過になった場合は、早めに解消する必要があります。
まず、考えてはいけないのが、粉飾決算です。
粉飾決算をすると、いいことはありません。
ということで、まっとうな方法で債務超過を解消する方法を考えていきます。
まっとうな方法となると、「売上をあげて利益を出す」という方法を考える他ないですね。
色々ありますが、まずは「売上をあげて利益を出す」というところを考えてください。
そのほかには、
・資本金を増やす
・役員借入金を資本金にする
・役員借入金を債権放棄する(会社から見ると債務免除)
などの方法があります。
この方法で債務超過が解消しても、本当の問題が解決しない限り会社は生き残っていけません。
そのため、「売上をあげて利益を出す」という基本的なことを軸としてやっていくしかないのです。
銀行融資での決算書の位置づけ
銀行融資での決算書は、かなり重要な部分となります。
銀行融資が成功するか失敗するかは、決算書で決まると言っても言い過ぎではありません。
そのため、決算書は非常に重要なものとなります。
決算書には、格付けとういのが銀行では存在します。
会社から提出された決算書を、分類しているのです。
会社から提出された決算書が債務超過になっている場合は、破綻懸念先となり融資をうけることが難しくなります。
債務超過になることがわかるなら、その前に銀行融資を受ける計画をして、実行する必要があります。
それだけ、決算書の影響力は高いと思ってください。
銀行融資では決算書の貸借対照表のどこを見るの?のまとめ
銀行融資では、決算書の貸借対照表の純資産がマイナスかどうかを確認します。
負債の部では、どれだけの借り入れがあるかを確認します。
決算書が債務超過になった時は、色々な方法がありますが「売上をあげて利益を出す」とこを第一に考えましょう。
編集後記(2043)
帯状疱疹とインフルエンザワクチンを同時に打った翌々日でしたが、だいぶラクになりました。
まだ、ちょっとだるかったり、熱っぽかったりするのですが、戻って来ました。
55日記(2373)
保育園で他の園の子たちと、ハロウィン交流会をしたそうです。
他の園の子達は、みんな仮想していたそうで、「ラプンツェルとかいたよ」と教えてくれました。
66日記(1600)
長女がお茶をこぼした時に、一緒に床を拭いてくれました。
今までは、見ていただけでしたが、一緒にやってくれてうれしかったです。