中間納税という制度も考えて見ましょう

2024年5月7日

こんにちは、税理士の柏嵜忠弘(かしわざき　ただひろ)です。

最近、あいさつらしいの書いてなかったので、書いてみました。

今回は、中間納税についてです。

会社の場合は、前期に多額の納税があると、翌期に予定納税が発生します。

予定納税だと納税が多い場合は、中間納税を選択するという流れです。

でも、中間申告は、決算と同じ処理をするので、お金がかかったりしてハードルが高いです。

消費税の中間納税は、法人税よりもハードルが低くなっています。

もし、対象となるなら、中間納税も考えてみましょう。

※中間申告という言葉もありますが、中間納税で統一しています。

中間納税はどんな会社がやったほうがいい？

中間納税の対象の会社は、前期の会社の状態が良かったけど、今期の会社の状況が、ものすごく悪い場合です。

予定納税というのがあるのですが、それが払えないくらい、会社の状態が悪ければ、中間納税をすることも検討が必要となります。

本来なら、予定納税を払っておいて、決算のときに差額を納税するほうが、納税資金としてはラクなのです。

でも、それができないくらいの場合は、中間納税も考えて見ましょう。

目安というと難しいのですが、納税したらお金がなくなって、運転資金がない状態や借入をしなきゃいけない状態ですね。

そんな場合は、中間納税をしたほうがいいでしょう。

予定納税だけではなくて、中間納税という選択肢もあることだけでも、確認しておきましょう。

中間納税は申告が必要なため、お金がかかる場合がある

中間納税をするには、お金がかかる場合があります。

その理由は、申告書を税務署に提出する必要があるため、その分税理士への手数料がかかるかもしれません。

お金を払ってまで中間納税するほうが、予定納税を払うよりも資金繰りが良くなる場合は、やってみましょう。

それで、会社が存続できる可能性があれば、やってみましょう。

通常の決算料よりは、お金がかからないことが多いですが、お金を支払わなければいけないことを考えておきましょう。

消費税の中間納税もある

中間納税は、消費税にもあります。

税理士側からすると、法人税の中間納税よりも、消費税の中間納税のほうが、出会うケースは多いです。

その理由は、前期に利益がでていないと、法人税の中間納税はありませんが、消費税は利益があってもなくても、納税が発生するからです。

そのため、消費税は、納税する会社が多いのです。

消費税の中間納税の方も、期首から6か月の会社の状況により、計算をして申告書を税務署へ提出します。

中間申告ができないなら予定納税となる

中間申告ができない場合は、予定納税をするしかありません。

予定納税の対象となった会社になってしまうと、中間納税か予定納税から逃げることができないのです。

もし、納税が遅れてしまったりすると、ペナルティがついてしまいます。

ここで、予定納税の基準を確認しておきましょう。

・法人税　20万円超

・消費税48万円以上

となります。

法人税の予定納税

法人税については、前期の法人税の金額が20万円を超えている場合は、その金額の2分の1が予定納税となります。

たとえば、40万円だったら、20万円が予定納税となるのです。

法人税と書きましたが、他に法人住民税(法人都民税、法人市民税など)と法人事業税が連動してきます。

法人税が20万円を超えたら、

・法人税

・法人住民税

・法人事業税

の納税となるのです。

あと、前期の法人税の金額が20万円超というのは、前期全体のことです。

たとえば、決算のときに10万円払ったとしても、その前に中間納税で15万円払っていれば、その期は、10万円＋14万円で24万円払っていることになります。

決算のときが10万円なので、予定納税がないかと思いきや、その期では24万円払っているため、20万円超法人税を払っていることになります。

そのため、予定納税が12万円(24万円×1/2)が来ますので、気をつけておきたいものです。

消費税の予定納税

消費税の予定納税は、消費税が48万円以上と書きましたが、実際には、ざっくり60万円以上となったら対象となります。

その理由は、消費税が48万円は、地方消費税が入っていません。

そのため、前期の消費税がざっくり60万円以上の場合は、予定納税に該当します。

消費税の場合は、これから税率があがったりすれば、対象となる方も増えるかもしれません。