消費税のインボイス制度には経過措置がある

この記事でわかること

消費税のインボイス制度の経過措置

かしわざき
かしわざき

1度起きてしまうとなかなか眠れない税理士の柏嵜忠弘です。

東京都大田区で開業しています。

消費税のインボイス制度に経過措置ってのがあるって聞いたけど、どんなヤツ?と思っていませんか。

この記事は、消費税のインボイス制度の経過措置について書いています。

この記事を読んで、消費税のインボイス制度の経過措置について確認しましょう。

目次

消費税のインボイス制度には経過措置がある

消費税のインボイス制度には、経過措置があります。

経過措置と言うのは、ならし運転の期間だと思ってください。

消費税のインボイス制度を2023年10月からいきなり始めてしまうと、大混乱してしまうので、ならし運転の期間が設定されています。

消費税のインボイス制度のならし運転(経過措置)は、

  • 2019年10月~2023年9月までが100%控除
  • 2023年10月~2026年9月までが80%控除
  • 2026年10月~2029年9月までが50%控除

となります。

ということは、この記事を書いている今日(2022年6月7日)も、経過措置のうちに入っています。

私は、知りませんでした。

 

経過措置を表にすると次のようになります。

※日税連のHPより(財務省の資料)

インボイス制度に対応していない会社や個人事業主から商品を仕入れたりサービスを受けた場合には、その払った消費税のうち100%・80%・50%で控除できるということです。

 

インボイス制度に対応していない会社や個人事業主もいるでしょう。

対応していない会社や個人事業主がいるのに、全額を控除不可にしてしまうと、インボイス制度に対応していない会社や個人事業主へ、商品代金などを払う人が迷惑を受けます。

そのため、時間をかけて、消費税の仕組みを変えて行くことになります。

※上の日税連の表を確認したい方は、こちらをご確認ください。

消費税のインボイス制度の経過措置は、ならし運転の期間である。

消費税のインボイス制度の経過措置をどう考えるのか?

インボイスの経過措置をどうするかを考えておきましょう。

なぜなら、時間は待ってくれません。

インボイス制度に対応するかどうかを、決めなければいけません。

 

他人の動向なども確認したい場合は、経過措置を使うこともできます。

でも、経過措置を使ってしまうと、取引先に迷惑がかかりますので、注意です。

 

なるべくなら、経過措置の前に対応するかどうかを決めましょう。

消費税のインボイス制度の経過措置の仕訳

消費税のインボイス制度の経過措置の期間の仕訳も確認してみます。

仕訳は、全部税抜経理の原則課税です。

例)11,000円の資産を現金で購入した。

 ※11,000円の資産はありえませんが、国税庁のHPの見本をもとに作成しています。

2019年10月~2023年9月までが100%控除の場合

(借方)(貸方)
(資産)10,000(現金)11,000
(仮払消費税等)10,000 

今までは、消費税を納税していない会社や個人事業主(免税事業者)からの仕入れなどは、控除が全額できました。

そのため、仮払消費税等は、10,000円となります。

2023年10月~2026年9月までが80%控除の場合

(借方)(貸方)
(資産)13,000(現金)11,000
(仮払消費税等)8,000 

2023年10月~2026年9月までは、インボイス制度に対応していない会社や個人事業主からの仕入れなどは、80%控除となります。

そのため、仮払消費税は、10,000円×80%=8,000円となります。

本来、インボイス制度に対応していない人からの仕入れは、消費税がないので仮払消費税等という勘定科目は使えません。

法律を2021年2月に変えて、できるようにしています。

2026年10月~2029年9月までが50%控除の場合

(借方)(貸方)
(資産)16,000(現金)11,000
(仮払消費税等)5,000 

2026年10月~2029年9月までは、インボイス制度に対応していない会社や個人事業主からの仕入れなどは、50%控除となります。

そのため、仮払消費税は、10,000円×50%=5,000円となります。

 

この他に経過措置の期間に、今まで通り消費税10%だと思って処理しちゃった場合が、書いてあります。

この仕訳は、参考にしないほうが良いです。

なぜなら、会計だけで処理ができずに、法人税の調整が必要となってきます。

法人税の調整が必要になると、かなり複雑になります。

複雑になる処理は、やめましょう。

消費税のインボイス制度の経過措置とは関係ないですけど検索サイトあります

消費税のインボイス制度に登録されているかどうかを確認できる検索サイトがあります。

というのがあります。

インボイス制度に対応している会社名や個人事業主の名前が出てきます。

公表サイトというので、名前で検索できるのかと思っていたのですが、番号で検索するだけですね。

これは、偽物を発見するためにあるんでしょうか?

 

登録番号が書いてある請求書をもらって、その会社又は個人事業主がちゃんとインボイス制度の対応しているかどうかを確認するという感じで使うんでしょう。

でも、いちいち確認しなきゃいけないのって、手間がかかりますよね。

ただただ、会計が面倒になるということです。

消費税のインボイス制度には経過措置があるのまとめ

最後にもう1度確認しましょう。

見出し
  • インボイス制度には、経過措置がある
  • 2023年10月~2026年9月までが80%控除
  • 2026年10月~2029年9月までが50%控除

 

編集後記

消費税のインボイス制度の経過措置について書いてみました。

経過措置があるので、インボイス制度の対応に迷っている人は、うまく使ったら良いと思います。

でも、取引先がどう出るのか読みきれませんね。

 

ブラックサンダーがスキなのですが、たまにローソンのアプリで無料でもらえます。

とてもうれしいです。

 

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雨の日は、水たまりにジャンプして入っていきます。

雨の日でも楽しそうです。

 

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保育園に行くときに傘をさしていきました。

帰りは、レインコートを着せるので、傘を持っていかなかったのですが、保育園で傘をずっと探していました。

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