個人事業主がインボイス後に初めて消費税の計算をする場合の注意点

2024年2月27日

インボイス制度が始まって、初めての消費税の申告ちょっと不安だなって思っていませんか？

インボイス後に初めて消費税の計算をする場合は、注意が必要となります。

・売上の基準は、請求の日、完了の日

・2割特例に該当するかどうかを確認しよう

・意外と原則課税が有利な場合もある

となります。

この記事を読んで、インボイス後の初めての消費税の計算について確認しましょう。

インボイス後に初めて消費税の計算をする場合の注意点

インボイス後に初めて消費税の計算をする場合は、注意が必要となります。

・売上の基準は、請求の日・完了の日

・2割特例に該当するかどうかを確認しよう

・意外と原則課税が有利な場合もある

となります。

各項目について、確認していきましょう。

売上の基準は、請求の日・完了の日

売上の基準は、請求の日・完了の日となります。

インボイス制度で初めて申告する方も、そうでない方も、売上の基準は一緒です。

売上の入金日ではなく、請求の日・完了の日となります。

最近は、クラウド会計で請求書を発行できます。

そのため、請求書の日というのは、できている方が多いと感じます。

完了の日というのは、請求書の日とは関係なく終わったら売上というものです。

あるかどうかわかりませんが、「納品は９月にしてもらったけど、請求書は10月にして」と、取引先が言う事もあるかもしれません。

この場合の売上は、9月です。

請求書の日付で判断してしまうと、簡単に操作ができてしまいます。

請求の日よりも、完了の日なのです。

個人事業主の方は、1月から12月を計算するから問題はありません。

でも、インボイスの最初の申告は、10月から12月分のため、完了の日も確認しましょう。

もう1つは、翌年1月分に12月分が入っていないか？です。

例えば、毎月12月25日に締めて、請求書を発行しているとします。

そうすると、12月26日から31日までの分は、翌年1月分に含まれてしまいます。

この26日から31日分が、1月に請求となっても、12月分の売上としなければいけないのです。

これも、請求の日ではなく、完了の日ということです。

消費税の計算をする前に、まずは、売上をしっかり把握しましょう。

2割特例に該当するかどうかを確認しよう

売上をしっかり確認したら、次は、2割特例に該当するかどうかを確認しましょう。

2割特例の該当者は、ざっくりと

・本来なら消費税のかからない個人事業主

・インボイス制度により消費税を納税することになった個人事業主

となります。

ざっくりとしていますので、心配の方もいるでしょうから、国税庁のホームページの2割特例特設ページで確認しましょう。

誰もが、何回も確認しているでしょうけど、ここで間違ってしまっては、もったいないです。

きちんと確認していきましょう。

もし、2割特例が使えない場合は、原則課税か簡易課税となります。

簡易課税は、届け出をしないといけないので、届け出をした記憶がない場合は、原則課税となります。

原則課税は、もらった消費税と払った消費税の差額を納税する方法となります。

過去に消費税の納税をしていて、久しぶりに消費税の納税する場合は、前に提出した届け出が生きているかもしれません。

過去に書類を提出していたような気がするという方は、申告する税務署へ問い合せしましょう。

届け出1つで税額は、変わってしまいますので、慎重にいきましょう。

意外と原則課税が有利な場合もある

2割特例か原則課税かという場合は、原則課税が有利なこともあります。

その理由は、10月から12月の間に、高額なモノを購入した場合などです。

原則課税は、もらった消費税と払った消費税の差額を納税します。

そのため、高額なものを購入した場合や仕入が多かった場合などは、もらった消費税よりも払った消費税が多い場合があります。

自分は2割特例が有利だ、と決めつけないようにして、原則課税でも計算してみましょう。

きちんと比較してから、申告しましょう。

国税庁の確定申告書等作成コーナーは、消費税の比較をすることができます。

2割特例と原則課税を比較してみましょう。