この記事では、銀行融資を受けたい経営者に知ってほしい、残念な決算書3つを紹介します。
どんな決算書なら、銀行融資って受けられるのかな?と悩んでいませんか。
決算書の中でも、銀行融資が期待できない残念な決算書があります。
残念な決算書とは、
・赤字の決算書
・粉飾している決算書
・銀行に大きく修正される決算書
となります。
残念な決算書にならないようになれば、銀行融資を受けることができる可能性は高まります。
残念な決算書を回避して、銀行融資を受けていきましょう。
赤字の決算書
赤字の決算書は、残念な決算書になります。
その理由は、赤字の決算書は、銀行融資に不利になってしまうからです。
銀行は、返済してくれる会社に貸したいのです。
赤字になってしまった会社は、返済の可能性が低くなるため、銀行は貸したくないのです。
銀行融資では、決算書での判断が7割以上となっています。
銀行融資の大部分の判断が、決算書で決まってしまいますので、赤字の決算書は、とても残念な決算書です。
赤字の決算書の問題点は、銀行融資の可能性の判断には、赤字が大きく影響してしまうのです。
銀行融資の可能性の判断基準は、
・税引き後利益+減価償却費
・借入金の残高÷(税引き後利益+減価償却費)<10
・資産>負債
の3つとなりますが、この3つが会社の赤字と深く関係してきます。
税引き後利益+減価償却費は、会社が銀行融資を1年間でどのくらい返済できるかの返済能力を示しています。
この算式には、税引き後利益が含まれているため、赤字の決算書では、返済の可能性がないということになってしまうのです。
借入金の残高÷(税引き後利益+減価償却費)<10は、借りすぎていないか?を示しています。
銀行は、銀行融資を10年で返済してもらいたいと考えているため、10という数字がついています。
この算式にも、税引き後利益が入っていますので、赤字の決算書ですと、借りすぎの度合いが高くなってしまい、銀行融資を受けすぎと判定されてしまいます。
税引き後利益が入っているということは、銀行融資では利益がなければ、あとどのくらい銀行融資を受けられるかの可能性が小さくなってしまうということになります。
資産>負債は、財務の安全性を確認する算式です。
これは、資産が負債よりも多ければ、なにかあった時に、資産を全部売れば負債を返済できるということを示しています。
ここには、利益の文字が入っていませんので、赤字の決算書でも大丈夫と思うかもしれません。
でも、赤字になれば、債務超過になる可能性があります。
債務超過とは、資産<負債の状態です。
利益の文字がなくても、資産や負債の関係には絡んできますので、赤字の決算書は残念な決算書となってしまいます。
赤字の決算書は、融資の可能性を低くしてしまうため、残念な決算書となってしまうのです。
粉飾している決算書
粉飾している決算書も、残念な決算書となります。
その理由は、粉飾している決算書は、本来の会社の状況を表していないため、仮に銀行融資を受けられたとしても、返済の可能性が少ないのです。
しかも、粉飾がバレてしまえば、銀行融資に大きく影響してしまい、継続的な取引の可能性は低くなってしまいます。
粉飾決算をすることは、やめましょう。
粉飾決算とは、本当の数字と違う数字で申告すること、赤字になるはずなのに黒字にしてしまうことです。
粉飾決算の問題点は、数字をいじっただけで、なにも解決していないということです。
粉飾決算をして、銀行融資を受けられたとしても、その時は良いかもしれません。
でも、事業の内容が改善していないのなら、次の決算も赤字になる可能性が高いのです。
赤字になる原因を突き止めて、解決しなければ、粉飾決算をつづけることになってしまうのです。
さらに、粉飾決算をして銀行融資を受けた方は、「数字をいじれば簡単に銀行融資が受けられる」と思ってしまうことです。
最初は、小さく数字を動かしていたけど、どんどんとエスカレートしてしまい、本当の決算書の数字とはだいぶかけ離れた数字となってしまいます。
最終的には、数字を元に戻すことはむずかしくなってきます。
銀行は、本来の決算の数字とかけ離れてしまえば、粉飾決算を簡単に見破ることができます。
粉飾決算がわかれば、銀行融資の一括返済を求める可能性もありますし、今後の取引をやめる場合もあります。
銀行に見捨てられれば、会社は存続できなくなります。
粉飾決算をしても、メリットはありませんので、残念な決算書となります。
銀行に大きく修正される決算書
銀行に大きく修正される決算書は、残念な決算書です。
その理由は、経営者は、良い決算書と思っていても、銀行では悪い決算書になってしまうからです。
銀行は、なぜ決算書を修正するのかというと、提出された決算書を信用していないですし、本当の財政状態を確認して、銀行融資ができるのか?を確認するためです。
よくある決算書の修正項目は、売掛金や役員貸付金です。
売掛金は、売掛金の中でずっともらえない取引先の分がある場合は、決算書からその売掛金の分を削除します。
売掛金は、あとでお金になるはずですが、ずっともらえないなら資産価値がないことになります。
資産価値がないのであれば、決算書から削除しないと、正しい財政状態が確認できません。
なぜ、もらえない売掛金をそのままにしてしまうのかというと、売掛金を損失処理してしまうと、利益が減ってしまうからです。
利益が減れば、銀行融資などに影響がでるため、会社では処理しないのですが、銀行は銀行融資の判断のときに修正を行います。
役員貸付金ですが、役員貸付金は貸しても返済されないことが多いので、銀行融資では資産としないで修正します。
銀行融資では、役員貸付金を決算書から削除して、財政状況を確認して、銀行融資の判断をします。
決算書の資産がなくなるとなぜ問題なのかというと、債務超過に近づくからです。
たとえば、資産が1,000万円あって、負債が700万円あったとします。
資産の中で、もらえない売掛金が500万円あったとします。
そうすると、資産は1,000万円△500万円=500万円<負債700万円となり、債務超過になってしまうのです。
債務超過になれば、銀行融資の可能性は減っていきます。
税務署に提出していた決算書は、財務状況が健全だったとして、銀行の修正により財務状況が悪くなる可能性があります。
銀行に大きく修正される決算書は、残念な決算書となります。
銀行融資を受けたい経営者に知ってほしい残念な決算書3つのまとめ
残念な決算書にならないように、注意していきましょう。
残念な決算書とは、
・赤字の決算書
・粉飾している決算書
・銀行に大きく修正される決算書
となります。
編集後記(2288)
お客様から、お中元が届きました。
ありがとうございます。
55日記(2618)
「お魚いらない」と言っていましたが、1口たべさせたら「もっと食べる」と言っていました。
ほとんど一人で全部食べたのに、「もっと食べる」と言っていました。
66日記(1845)
ママがカップケーキを買って来てくれたので、食べました。
「かわいい~」と言って、喜んでいました。