娘の保育園の先生が変わってしまうことを聞いて、明日からの娘がどうなるかが気になっている税理士の柏嵜です。
東京都大田区で開業しています。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)って聞いたことありますか?
倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、掛金は節税に使えますし、解約すると掛金が返ってくる、とても便利なものです。
この記事を読んで、倒産防止共済(経営セーフティ共済)に加入することを、検討してみてはいかがでしょうか?
この記事は、倒産防止共済(経営セーフティ共済)のHPを参考にして作成しています。
そもそも倒産防止共済(経営セーフティ共済)とは?
倒産防止共済(経営セーフティ共済)とは、取引先が倒産した時に、中小企業が連鎖倒産や経営難になることを防ぐための制度です。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、独立行政法人中小企業基盤整備機構という比較的国に近いところが運営しています。
国に近い機関のため安全性は、あると思います。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)のメリット・デメリット
倒産防止共済(経営セーフティ共済)のメリット・デメリットについて確認していきたいと思います。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)のメリット
倒産防止共済(経営セーフティ共済)のメリットは、次の2つです。
- 倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金は、経費になる
- 解約するとお金が戻ってくる
各項目について、説明していきます。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金は、経費になる
今回の記事の目的でもありますが、倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金は、経費になり節税に繋がります。
掛金の特徴としては、
- 掛金は、5千円~20万円の間で、5千円単位で選ぶことができる
- 掛金は、1年分を前払いできる
- 掛金は、最大800万円まで
です。
掛金は、1年分前払いができるため、「契約した年の経費分+1年分の前払い」で大きく節税になります。
でも、掛金の上限が800万円までのため、永遠に続くわけではありません。
解約するとお金が戻ってくる
倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、40か月以上掛金を納付すると、解約した時に100%戻ってきます。
つまり、掛金を払うと経費になって社外で貯めておくことができます。
そして、ピンチになった場合には、解約をしてお金を戻すことができます。
解約手当金について詳しく確認したい方は、倒産防止共済(経営セーフティ共済)の解約手当金についてをご確認ください。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)のデメリット
倒産防止共済(経営セーフティ共済)のデメリットは、次の2つです。
- 取引先が倒産した場合はお金が借りられるが、利息が高い
- 事業資金を借りられるが、1年で返済しなければならない
各項目について、説明していきます。
取引先が倒産した場合はお金が借りられるが、利息みたいなのが高い
取引先が倒産した場合は、お金が借りられます。
借入条件は、
- 取引先が倒産した場合は、倒産による被害額と掛金総額の10倍の金額のうち、どちらか少ない金額を、借入れることできる
- 借入額は原則、5万円から8,000万円で5万円単位となる
- 返済期間は5,000万未満までが5年、6,500万円未満までが6年、8,000万円以下が7年(6か月の据置期間あり)
- 無利息だけど、借入後は借入額の10%が掛金総額から控除される
- 返済期限までに返済できないと14.6%の違約金が発生!
となります。
例えば、5,000万円を借りると500万円が掛金総額から控除されます。
この控除されるのが、利息みたいなものです。
5,000万円を6年間で返済する場合の利率は、2.8%くらいでしょうか(間違っていたらすみません)。
※利息みたいなものとは、無利息なんだけども、掛金総額から控除するので利息ではないということだそうです。
昔、電話して聞いたら、利息ではないとはっきり言っていましたし、HPにも書いてあります。
※倒産とは、夜逃げの場合などは対象外です。倒産について確認したい方は、倒産防止共済(経営セーフティ共済)の倒産の定義をご確認ください。
事業資金として借りられるが、1年で返済しなければならない
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金の納付月数に応じて、事業資金を借りることができます。
返済条件は次のとおりです。
- 借入金の使いみちは、運転資金でも設備資金でも大丈夫
- 返済期間 1年間
- 返済利率 0.9%(金融情勢により変化します)
- 返済方法 期限一括返済(返済が遅れた場合は、年14.6%の違約金を掛金から取り崩し)
銀行で融資を受けたほうが良い条件を受けられます。
お金を借りる場合は、最初に銀行へ相談しましょう。
長々とデメリットを書いていきました。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)は節税と解約したときの入金が目的なので、気にすることはありません。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の経理処理
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の経理処理については、
- 経費にするには、別表十(七)が必要となる
- 経理処理の方法は、倒産防止共済掛金として処理するか、保険積立金として処理して別表で減算調整
- 解約したときは、雑収入で処理するか、別表で加算調整
経理処理は、どちらを選択しても最終的に経費になります。
解約したときは、経費にしていた場合は、雑収入で処理をして、別表で減算調整していた場合は、解約のときは別表で加算調整となります。
各項目について、説明していきます。
経費にするには、別表十(七)が必要となる
倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、支払っただけでは経費になりません。
法人税の申告の時に別表十(七)という書類のⅢ特定の基金に対する負担金等の損金算入に関する明細書に記入し提出します。
別表十(七)の存在を知らない税理士もいるようですので、顧問税理士がいらっしゃる場合は、別表十(七)を作成するように話をしてください。
もうすでに倒産防止共済(経営セーフティ共済)を支払っている会社は、会社の法人税の申告書に別表十(七)あるかどうかを確認してみてください。
国税庁のHPで、法人税の別表十(七)がどんな書類かを確認したい方は、別表十(七)をクリックしてください。
経理処理の方法は、倒産防止共済掛金として処理するか、保険積立金として経理処理して別表で減算調整
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金の経理方法などは、次の2つです。
- 倒産防止共済掛金という勘定科目を作って、経費処理
- 保険積立金として経理処理して、別表で減算調整
各項目について、説明していきます。
倒産防止共済掛金という勘定科目を作って、経費処理
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金を倒産防止共済掛金という勘定科目を作って費用処理します。
この方法が、大多数だと思います。
記載場所は、倒産防止共済掛金勘定は損益計算書の販売費及び一般管理になります。
保険積立金として経理処理して、別表で減算調整
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金を費用処理する方法の他に、保険積立金を使って処理します。
保険積立金を使うと経費にならないので、法人税の別表を使って減算処理します。
これは、損益計算書に載せないけども、費用にするというやり方です。
この方法のメリットは、倒産防止共済掛金という勘定科目を作って費用処理するよりも、営業利益や経常利益が増えます。
なぜなら、保険積立金は、損益計算書に影響しないからです。
この方法のデメリットは、別表で減算調整するのを忘れる可能性があることです。
会社の決算書をよく見せるためには、保険積立金を使って別表で減算調整する方法のことも、税理士と話しあいましょう。
解約したときは、雑収入で処理するか、別表で加算調整
解約したときの処理は、支払ったときの掛金をどのように処理したかで変わります。
- 倒産防止共済掛金として処理した場合は、解約のとき雑収入で処理
- 保険積立金で処理し別表で減算調整した場合は、解約のとき保険積立金の取り崩しをして、別表で加算調整
どのような処理をしても解約したときは、収入になりますので注意してください。
経理処理を表で表すと、下のようになります。
掛金の支払い時 | 掛金の解約時 | 表示場所 | |
倒産防止共済掛金を使う場合 | 経費処理 | 雑収入 | 損益計算書 |
保険積立金を使う場合 | 保険積立金 | 保険積立金取り崩し | 貸借対照表 |
倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、いつ解約するかが大切
倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、解約すると収入になります。
収入になるということは、税金(消費税を除く)の対象となる可能性がありますので、解約のタイミングは重要となってきます。
赤字の時に解約をして、赤字削減と資金確保をするのが良いでしょう。
掛金を40か月以上納付しないと、100%戻ってきませんので、注意しましょう。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の契約や必要書類について
倒産防止共済(経営セーフティ共済)の契約は、どこでするのが良いの?
倒産防止共済(経営セーフティ共済)を契約するなら、信用金庫などの金融機関が良いです。
なぜなら、口座確認があるからです。
信用金庫などの金融機関の営業の方に「倒産防止共済(経営セーフティ共済)に加入したいんだけど」って言えば、書類はもってきてくれます。
口座確認もやってくれますから、手間がかからないです。
例えば、税理士を通してやろうとすると、口座確認で信用金庫などの金融機関に行ったりしなければいけないので、面倒です。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)を契約するための必要書類
倒産防止共済(経営セーフティ共済)を契約するための必要書類は、次のとおりです。
- 会社の登記事項証明書
- 会社の確定申告書(決算書)
- 納税証明書(その1)⇒納付すべき税額、納付した税額及び未納税額等の証明
- 申込書
各書類をきちんと揃えて、倒産防止共済(経営セーフティ共済)に加入しましょう。
※倒産防止共済(経営セーフティ共済)の加入条件は、資本金額や従業員の人数のもありますが、継続して1年以上事業を行っている中小企業が対象となっています。
倒産防止共済(経営セーフティ共済)を使って節税と安心を手にしよう!のまとめ
最後のもう一度確認しましょう。
55日記(1062)
最近は、花を見て「お花きれい」と言ったりします。
色々なモノやコトに興味をもってもらいたいです。
66日記(289)
夜中あまり起きなくなる攻略法を見つけた気がします。
うまく行けば良いけど・・・