自分は、2割特例が有利なの?簡易課税が有利なの?と悩んでいませんか。
卸売業の方なら、簡易課税が有利です。
卸売業とは、仕入れた商品を、業者に販売する業務ですね。
この記事では、
・2割特例よりも簡易課税が有利な卸売業
・消費税簡易課税選択届出書を提出しよう
・簡易課税を選択すると還付は受けられません
などが書いてあります。
この記事を読んで、2割特例よりも簡易課税が有利な卸売業のことを確認しましょう。
You Tubeでも解説しています。
2割特例よりも簡易課税の方が卸売業は有利ですよ
2割特例よりも簡易課税が有利な場合は、卸売業の場合です。
なぜなら、2割特例は、もらった消費税の2割を国に納税します。
簡易課税で卸売業の場合や、1割を国に納税します。
そのため、2割特例よりも、簡易課税を選択したほうが、有利となります。
実際に数字で確認してみましょう。
例えば、卸売業の方の売上が770万円(消費税込)あったとします。
この金額で、
・2割特例の場合
・簡易課税の場合
を比較してみます。
2割特例の場合
ざっと計算しますが、770万円(消費税込)の場合は、消費税が70万円となります。
その金額の2割のため、70万円×2割=14万円となります。
簡易課税の場合
簡易課税もざっと計算します。
簡易課税を選択した場合の卸売業は、もらった消費税の1割が納税となります。
ざっと計算すると、消費税70万円×1割=7万円となります。
この2つの計算から、卸売業の場合は、簡易課税が有利となります。
どの方法を選択するか? | 2割特例 | 簡易課税(卸売業) |
納税額 | 14万円 | 7万円 |
もし卸売業の方は、消費税の申告をするときは、簡易課税を選択してください。
その方が有利となります。
2割特例よりも簡易課税が有利だとわかったら届出を出しましょう
2割特例よりも簡易課税が有利だとわかったら、書類を提出しましょう。
・書類名 消費税簡易課税選択届出書
・提出期限 適用を受けようとする年度の末日まで(今回のケースのみ)
・提出場所 申告をしている税務署
となります。
各項目について、確認していきます。
消費税簡易課税選択届出書
消費税簡易課税選択届出書は、簡易課税で消費税を計算しますよという書類です。
消費税簡易課税選択届出書を確認したい方は、国税庁のホームページの消費税簡易課税選択届出書をご確認下さい。
この書類を書いて、税務署へ提出すると簡易課税で消費税を計算できます。
注意点としては、
・2割特例が使える期間は、簡易課税と2割特例のどちらか選択となる
・売上が5,000万円超えると使えない
・2年間(2期間)は、やめられない
となります。
簡易課税は、簡易とありますがそんなにラクなものではありません。
よく確認してから、届出書を提出しましょう。
適用を受けようとする年度の末日まで
2割特例が適用できる場合は、適用したいと思った年度の末日までに、消費税簡易課税選択届出書を税務署へ提出すると、簡易課税で計算できます。
例えば、令和5年10月1日からインボイス制度が始まって、簡易課税の方が有利だから、消費税を簡易課税で計算したくなったとします。
個人事業主の場合は、令和5年12月31日までに、税務署へ提出すればいいのです。
※12月31日は税務署が休みなので、12月28日までに提出が必要となります。
会社の場合は、決算期日までです。
3月31日が決算の場合は、3月31日までとなります。
注意点としては、本当の消費税簡易課税選択届出書の提出期限は、適用を受けようとする日の前日です。
今回は、インボイス制度などがあって、提出日が特例となっております。
間違いのないようにしましょう。
提出場所は、いつも申告している税務署
消費税簡易課税選択届出書は、いつも申告している税務署へ提出するか、電子申告ですることもできます。
いつもの申告している税務署へ、期限を守って提出しましょう。
簡易課税の問題点は、複数の仕事をしている場合
簡易課税の問題点は、複数の仕事をしている場合です。
上では、2割特例よりも簡易課税が有利なのは、卸売業と書いてきました。
これは、卸売業のみをやっている場合です。
他に、コンサル業などをやっている場合は、2割特例が有利になるケースがあります。
簡易課税を選択していても、2割特例を受けることができますので、申告のときによく比較して、計算しましょう。
2割特例もですが、簡易課税が絶対に有利だと決めつけるのは、やめましょう。
簡易課税は、還付をうけられません
設備投資などをしている場合は、消費税の還付を受けられる場合がありますが、簡易課税では消費税の還付は受けられません。
その理由は、簡易課税は、消費税のかかる売上を基準にして消費税を計算します。
もらった消費税がいくらで、業種がいくらだから、納税がいくらという計算方法です。
2割特例の計算方法も同じようなため、還付は受けられません。
消費税には、原則課税という計算方法があり、もらった消費税と払った消費税の差額を納税する方法です。
この原則課税で計算する場合のみ、消費税の還付を受けられます。
2割特例が受けられる方は、組み合わせが2種類あります。
・2割特例と簡易課税
・2割特例と原則課税
です。
消費税簡易課税選択届出書を提出して、簡易課税を選択してしまうと、原則課税で計算できないので注意です。
インボイス制度の2割特例よりも簡易課税の方が卸売業は有利ですよのまとめ
2割特例の方が有利と聞くことが多いですし、関心も多いです。
でも、2割特例が全部の場合で良いわけではありません。
商品を仕入れて販売している方は、注意が必要です。
消費税は難しい法律ですので、迷ったら近くの税理士に相談して下さい。
編集後記(1700)
大きいクリスマスツリーを見に行こうと思ったのですが、スタンプラリーにイベントが代わってしまいました。
公園に行ってからのスタンプラリーだったので、みんなヘトヘトでした。
55日記(2030)
スタンプラリーをやったのですが、スタンプをポンッと押してしまったため、うまく押せない場所がありました。
ちょっと残念そうでした。
66日記(1257)
スタンプラリーが終わる前に撃沈して「だっこ」になりました。
アイスを食べて復活しましたが、帰りの電車でまた撃沈していました。