消費税の原則課税と簡易課税の有利な方はどっちなの?

消費税の原則課税と簡易課税の有利な方はどっちなの?って悩んでいませんか。

かしわざき
かしわざき

やっぱりチョコは、チョコレート効果の72%が美味しいと思っている税理士の柏嵜です。

東京都大田区で開業しています。

この記事は、消費税の原則課税と簡易課税のどちらが有利なのかどうかが書いてあります。

この記事を読んで、原則課税と簡易課税のどちらが有利かを確認しましょう。

目次

消費税の原則課税と簡易課税の有利なのはどっちなの?

消費税は、原則課税と簡易課税のどちらが有利かどうかは、試算してみないとわかりません。

なぜなら、原則課税と簡易課税の計算方法が違うからです。

 

原則課税の計算方法は、もらった消費税と払った消費税の差額を納税します。

簡易課税の計算方法は、もらった消費税と払ったとみなした消費税の差額を納税するからです。

 

払った消費税が払ったとみなした消費税よりも多い場合は、原則課税が有利です。

  • 払った消費税(原則課税)>払ったとみなした消費税(簡易課税)

 

払ったとみなした消費税が払った消費税よりも多い場合は、簡易課税が有利なのです。

  • 払った消費税(原則課税)<払ったとみなした消費税(簡易課税)

この比較は、やって見ないとわからないのです。

   

原則課税と簡易課税について、はっきり分かっていることは、次のとおりです。

  • 原則課税は、損することはない
  • 簡易課税は、得することもあるし、損することもある

各項目について、説明していきたいと思います。

原則課税は、損をすることはない

原則課税は、損をすることはありません。

なぜなら、原則課税は、もらった消費税と払った消費税の差額を納税する方法だからです。

損をすることはないというのは、おおげさな表現になってしまいますが、原則課税は、実際にもらった消費税と実際に払った消費税の差額を納税するので、多く払ってしまうことがありません。

 

原則課税は、損をすることはありません。

簡易課税は、有利な場合も不利な場合もある

簡易課税は、有利な場合も不利な場合もあります。

なぜなら、簡易課税はみなし仕入率というのを使って消費税を計算するからです。

簡易課税は、実際に払った消費税があるところを無視して、みなし仕入率を使って計算した、払ったとみなした消費税で計算していきます。

 

簡易課税が有利な場合は、払った消費税よりも払ったとみなした消費税が多い場合です。

簡易課税が不利な場合は、払った消費税が払ったとみなした消費税より多い場合です。

 

実際の数字を使って

  • 簡易課税が原則課税より有利な場合
  • 簡易課税が原則課税より不利な場合
  • 簡易課税の選択の注意点

を確認してみましょう。

 

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みなし仕入率を確認したい場合は、消費税の原則課税と簡易課税の違いをくわしく解説!を確認してください。

簡易課税が原則課税より有利な場合

消費税の計算簡易課税が有利な場合を確認します。

例として、

  • もらった消費税100万円
  • 払った消費税70万円
  • 第2種事業(みなし仕入率80%)

とします。

原則課税簡易課税
もらった消費税100万円100万円
払った消費税▲70万円
払ったとみなした消費税
(みなし仕入率100万円×80%)
▲80万円
預かり消費税30万円20万円

原則課税は30万円の納税となり、簡易課税は20万円の納税となるので、簡易課税は原則課税と比較して得をします。

この理由は、払った消費税70万円よりも、みなし仕入率で計算した80万円の方が多いからです。

 

簡易課税が有利な場合は、払った消費税が払ったとみなした消費税より多い場合です。

簡易課税が原則課税より不利な場合

消費税の計算で原則課税と比較して簡易課税が不利な場合を確認します。

例として、

  • もらった消費税100万円
  • 払った消費税70万円
  • 第四種事業(みなし仕入率60%)

とします。

原則課税簡易課税
もらった消費税100万円100万円
払った消費税▲70万円
払ったとみなした消費税
(みなし仕入率100万円×60%)
▲60万円
預かり消費税30万円40万円

原則課税は30万円の納税となり、簡易課税は40万円の納税となるので、簡易課税は原則課税と比較して損をします。

この理由は、払った消費税70万円よりも、みなし仕入率で計算した60万円の方が少ないからです。

 

簡易課税は、払った消費税が払ったとみなした消費税よりも多い場合不利になります。

簡易課税の選択の注意点

「払った消費税の方が多いから、実際に払った消費税を使えば良いのでは?」と思うかもしれません。

でも、簡易課税を選択してしまうと、不利になっても簡易課税の計算方法である、払ったとみなした消費税を使わなければいけません。

 

簡易課税は、注意して選択しないと不利な場合があります。

消費税の還付がある場合は、どちらが有利なの?

消費税の還付がある場合は、原則課税が有利というか、消費税の還付は原則課税にしかありません。

簡易課税を選択すると、消費税の還付を受けられません。

 

なぜなら、原則課税は、もらった消費税と払った消費税の差額を納税します。

もらった消費税よりも払った消費税の方が多い場合は、消費税が還付されます。

簡易課税は、実際に払った消費税が多くても、みなし仕入率を使った払ったとみなした消費税を使うからです。

 

数字で確認したいと思います。 

消費税の還付の場合の計算

消費税の還付があった場合の計算を、実際の数字を使って確認してみます。

  • もらった消費税100万円
  • 払った消費税120万円
  • 第二種事業(みなし仕入率80%)
原則課税簡易課税
もらった消費税100万円100万円
払った消費税▲120万円
みなし仕入率
100万円×80%
▲80万円
預かり消費税▲20万円20万円

原則課税の場合は、20万円の還付になりますが、簡易課税は20万円の納税となります。

 

消費税の還付がある場合は、原則課税しかできません。

消費税の原則課税と簡易課税どちら有利なの?のまとめ

最後にもう1度確認しましょう。

消費税の原則課税と簡易課税の有利なのはどっちなの?のまとめ
消費税の原則課税と簡易課税の有利なのはどっちなの?のまとめ
  • 原則課税と簡易課税は、計算してみないとどちらが有利かわからない
  • 簡易課税は原則課税と比較して、有利と不利がある
  • 消費税の還付は、原則課税しかない

消費税の原則課税と簡易課税は、どっちが有利なのかを判断するのは難しいです。

事業内容を変えれば、簡易課税のみなし仕入率も変わってしまうからです。

事業内容を変える前は、簡易課税が有利だったのに、変えた後は原則課税が有利になったといこともあります。

お願いしている税理士がいる場合は、この先どんな事業をしていきたいなども話し合った方が良いですよ。

 

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